九州大学
大学院システム情報科学研究院 情報エレクトロニクス部門
工学部電気情報工学科
多喜川研究室 (ナノ・マイクロ実装研究室)

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ウエスト2号館448号室(伊都キャンパス)

はんだや接着剤を使うことなく、異なる材料同士を直接貼り合わせることができる新しい“室温接合技術”“3次元微細加工技術”を中核として、未来のIoT (Internet of Things)及びAI(人口知能)の基盤となる次世代デバイスを実現する革新的な光・電子実装技術の研究開発を行います。特に、ナノ接合界面における新機能発現という新しいコンセプトから従来の室温接合技術を発展させ学術的に体系化することで、桁違いの性能を有するハードウェアを実現する実装・集積技術への深化に挑戦します。さらに、これを基盤技術として、IoT社会を具現化するために必須な超小型・高機能・低消費電力型の高度なセンサ・情報通信システム及びAIデバイスの創出を目指します。

【テーマ1】光・電子実装技術の研究

接合界面近傍を原子スケールで把握・制御し、光・電子機能発現という観点から異種材料の室温接合技術の確立を目指します。従来の高温接合技術(数百度~)ではなく、本室温接合を深化させ、半導体レーザ・フォトダイオード・超高速光変調器(~テラヘルツ)・高周波素子、LSI等を実装・集積する基盤技術の開発に挑戦します。

【テーマ2】異種材料集積型マイクロ・ナノデバイスの研究

室温接合と3次元微細加工技術を駆使し、超小型・高機能・多機能・低消費電力を実現する異種材料集積型IoTマイクロ・ナノデバイスを創出します (例: 超高速LiNbO3光変調器、表面弾性波フィルタ、量子センサなど)。上記テーマ1と併せて、LSI、MEMS、Siフォトニクス等とのシームレスな集積・機能統合を図り、次世代の異種材料混載型デバイスの構築を目指します。

【テーマ3】3次元マイクロシステムの研究

従来性能を凌駕する光・電子・量子マイクロシステムの具現化に向けて、各種センサ、光回路、電子回路、マイクロフルイディクス、アンテナ等を3次元積層することによる異機能統合技術の研究開発を行います。これを通じ、ヘルスケア、ロボット、自動運転、インフラ、農業、セキュリティ等に応用できるセンサシステム・システム光LSI・イメージセンサ、量子コンピュータ等の創出に貢献します。